年末年始、少しだけ日常を離れて、大切な人と心あたたまる旅に出てみませんか。
子育てがひと段落し、自分たちの時間を楽しめるようになった40～50代の夫婦にこそおすすめしたいのが、冬の「鉄道旅」です。
車の運転から解放され、車窓から流れる雪景色を眺めながら、ゆっくりと旅の時間を味わう——そんな非日常の時間こそ、大人の贅沢。
さらに今回は、列車での旅と相性抜群の「絶景」「部屋食」「アクセスの良さ」を兼ね備えた宿を厳選しました。
目的地に着いたら、温泉や地元の美味しい料理に癒され、夜は部屋でゆっくりと語らう——そんな年末年始はいかがでしょうか。
この記事では、冬ならではの魅力あふれる鉄道旅とともに、二人の絆を深めるとっておきの宿をご紹介します。
冬の鉄道旅が夫婦におすすめな理由
雪景色を楽しむ非日常体験
冬の鉄道旅の魅力は、何といっても車窓から眺める雪景色。都市の喧騒から離れ、白銀の世界に包まれた車窓は、まるで別世界への入り口です。スキーリゾートや温泉地への移動手段としてだけでなく、移動そのものが旅のハイライトになるのが鉄道旅の醍醐味。雪をかぶった駅舎や、静まり返った林の中を走るローカル線など、車窓に映る風景一つひとつが心を癒してくれます。特に子育てを終え、自分たちの時間を大切にしたい世代にとって、こうした「静かな感動」は日々のリセットにぴったり。スマホから離れ、外を眺めながら会話を楽しむ時間こそ、今の二人に必要な旅時間かもしれません。
移動も思い出になる鉄道時間
鉄道旅の魅力は、目的地に向かうまでの“移動”そのものが、かけがえのない旅の一部になること。車での移動とは違い、運転のストレスがなく、二人で並んで座りながら同じ景色を共有できるのが鉄道の良さです。駅弁を一緒に食べたり、次の宿の話をしたり、時には無言で雪景色を眺めたり——そのどれもが心に残る夫婦の時間になります。
特にローカル線や観光列車は、乗ること自体が目的になるほど魅力的。ストーブ列車のように風情ある列車に揺られながらの移動は、大人だからこそ味わえる旅の醍醐味です。電車のリズムに身を委ねて過ごす時間は、まさに“心の解放”。長年連れ添った二人にこそ、そんな時間を一緒に楽しんでほしいのです。
年末年始の混雑を避けた大人旅
年末年始はどこも混雑するイメージがありますが、鉄道旅を上手に組めば、人混みを避けた“静かな年越し”が可能です。車移動が主流の時期にあえて列車を使うことで、渋滞や駐車場探しのストレスから解放され、穏やかに旅を楽しめます。特に早めに計画を立てれば、観光地から少し外れた温泉地や地方の宿にも、空室が見つかることも。
また、鉄道旅は移動時間が明確で、宿のチェックインに合わせてゆったりと行程を組みやすいのも利点。観光地で慌ただしく動き回るのではなく、1〜2軒の宿でじっくり過ごす旅こそ、大人夫婦にふさわしい過ごし方です。あえて「のんびり、ゆったり、静かに」をキーワードにした年末年始の旅は、心も体も整える最高の時間になるはずです。
年末年始に泊まりたい「鉄道×絶景」の宿5選
【青森・津軽】ホテル竜飛｜ストーブ列車と海の見える温泉宿
「ホテル竜飛」は、日本の原風景と津軽の人情を感じられる、心温まる宿です。津軽鉄道の「ストーブ列車」は、真冬の鉄道旅の象徴的存在。その終点・津軽中里から車でアクセスできる竜飛岬は、まるで旅のクライマックスのような場所。そこで出迎えてくれるのがこのホテルです。
宿の魅力は、なんといっても津軽海峡を一望できる絶景の露天風呂。冬の冷たい空気の中、湯船から見る海と空の青は、身体の芯まで染みわたるような感動をもたらします。お料理も津軽の海の幸・山の幸をふんだんに使い、夫婦の語らいにぴったりな部屋食プランも用意。
アクセス面でも、鉄道と車を組み合わせた“冒険感”のあるルートが、大人の旅心をくすぐります。年末年始を特別なものにしたい。そんな二人におすすめしたい、情緒あふれる冬の終着点です。
写真を見てみる→https://a.r10.to/h5OLwS
【北海道・川湯温泉】川湯観光ホテル｜雪原の中の源泉宿で部屋食を
川湯観光ホテルは、北海道の大自然と硫黄泉の恵みを存分に味わえる、冬の鉄道旅にぴったりの宿です。釧路湿原から網走にかけて走る釧網本線は、雪景色の中を抜ける幻想的な路線。列車に揺られながら、どんどん白く染まっていく景色に胸を躍らせ、川湯温泉駅に降り立てば、そこはもう別世界。
ホテルに到着すると、ふわりと立ち込める硫黄の香りと、地元食材を使った彩り豊かな会席料理が出迎えてくれます。部屋食プランなら、他のお客さんを気にせず、夫婦だけのゆったりした夕食時間を過ごせるのも嬉しいポイント。
静寂な雪景色に包まれた温泉で心も身体も解きほぐしながら、新たな年を迎える準備を整える。そんな時間がここにはあります。日常を離れ、自然と湯に癒されたい大人の夫婦旅に、ぜひおすすめしたい一軒です。
写真を見てみる→https://a.r10.to/hP477v
【石川・和倉温泉】加賀屋別邸 松乃碧｜のと鉄道と海景を楽しむ宿
加賀屋別邸 松乃碧は、“和”の美しさと大人の静けさが共存する、極上の滞在が叶う宿です。石川県・和倉温泉といえば名湯の地として名高く、その中でもこの宿は「時間を丁寧に過ごす」ことにこだわった特別な空間。全室オーシャンビューの客室では、七尾湾の穏やかな波を眺めながら、ゆっくりとした時間が流れます。
鉄道旅との相性も抜群。のと鉄道の列車に揺られながら、車窓に流れる田園と海を眺めて七尾へ。送迎付きでアクセスも安心。旅の疲れを癒すには十分すぎるほどの温泉と、美食、そしておもてなしが待っています。
料理は季節感と地元愛に満ちた加賀会席。部屋食プランを選べば、周囲を気にせずゆったりと味わえます。年末年始の慌ただしさから距離を置き、夫婦で静かに一年を振り返る。そんな旅にふさわしい、まさに“特別な場所”です。
【福島・会津】柳津温泉 つきみが丘町民センター｜只見線と渓谷の癒し宿
つきみが丘町民センターは、華やかさよりも“心地よさ”を大切にした、静かな冬の滞在にぴったりの宿です。只見線というローカル線の旅を楽しんだ先に広がるのは、川と山の景色が一体となった穏やかな温泉地・柳津。都会の喧騒から切り離されたような時間の流れに、心も体も自然と緩んでいきます。
宿は観光ホテルというよりは、地元に根差した施設。しかしその素朴さが逆に心地よく、スタッフの温かなおもてなしも魅力の一つ。お料理は地元の味覚を大切にした和食中心の会席で、部屋食プランなら夫婦だけの時間をゆったり楽しめます。
徒歩で駅からアクセス可能な立地は、鉄道旅の安心ポイント。雪景色に包まれながら、ただただ何もしない贅沢を味わう。そんな旅が叶う、心のリトリートに最適な宿です。
【大阪】鉄道旅館 列車雅車｜都会で楽しむ鉄道テーマの個性派宿
鉄道旅館 列車雅車（れっしゃがしゃ）は、その名の通り、鉄道を愛する大人のための遊び心あふれる宿です。外観から内装に至るまで、徹底的に“列車”を再現しており、実際に使われていた車両パーツを用いた客室は、まさにリアルな鉄道空間。そんな特別な空間に泊まれるのは、鉄道旅の締めくくりとして、または始まりとして、旅をさらに盛り上げてくれます。
アクセスは非常に良好で、新今宮駅やなんば駅など複数の主要駅が徒歩圏内。関西圏から東北・北陸方面へ鉄道旅をスタートさせる前泊にも、関東方面からの帰着地としてもぴったりです。
部屋食はありませんが、ホテル周辺には大阪グルメを堪能できる店も豊富で、旅の最後にもう一つの「味覚の旅」も楽しめます。
旅の余韻を遊び心で包み込むような宿——それが列車雅車です。
冬の鉄道旅で気をつけたいこと
天候と遅延に備える服装＆持ち物
冬の鉄道旅では、雪や強風による遅延・運休が発生することも珍しくありません。特に東北や北海道、山間部の路線では、気象状況によってダイヤが乱れることもあるため、スケジュールには“余裕”を持つことが大切です。宿のチェックイン時間にも柔軟に対応できるよう、早めの移動を心がけましょう。
また、車内や駅の待合室が寒いこともあるため、防寒対策は万全に。マフラー・手袋・ダウンコートなどはもちろん、座席での防寒用にブランケットや貼るカイロも役立ちます。さらに、スマホのバッテリー消耗が早まる冬場には、モバイルバッテリーも必携アイテムです。念のため、非常食や飲み物もバッグに忍ばせておくと安心です。
年末年始の予約タイミングと注意点
年末年始は年間でもっとも宿泊需要が高まる時期の一つ。そのため、鉄道の指定席や宿の予約は“早め”が鉄則です。特に人気の温泉地や観光列車の指定席、部屋食対応の宿などは、11月中には満室になることも少なくありません。気になる宿があれば、まずは仮予約でも構いませんので、早めの行動が安心に繋がります。
また、冬は交通の乱れも予測されるため、連泊や同じエリアに複数泊するなど、移動を最小限に抑えるプランを立てるのもおすすめ。万が一の運休や遅延があっても、慌てず過ごせるスケジュール設計が大切です。
予約時にはキャンセルポリシーもしっかり確認を。直前のキャンセルにはキャンセル料が発生する場合もあるので、体調や天候なども考慮して、無理のない計画を立てましょう。
こんな夫婦におすすめ！冬の鉄道旅モデルコース
2泊3日で巡る「東北冬景色と温泉」の旅
【モデルルート】
1日目：仙台→（ストーブ列車）→津軽・竜飛温泉泊
2日目：津軽→（奥羽本線）→会津柳津温泉泊
3日目：会津→郡山→東京または関西方面へ帰路
このコースは、鉄道旅ならではの風情をたっぷり味わえる“雪と温泉”の王道プラン。仙台を起点に、津軽鉄道のストーブ列車で冬の風物詩を堪能した後は、津軽海峡を一望できるホテル竜飛へ。2日目は只見線の情緒ある風景を満喫しつつ、静かな山間の柳津温泉で心を癒す。鉄道でゆっくり移動しながら、宿では部屋食と温泉でのんびり。
移動の合間に小さな駅やローカルな町に立ち寄るのも、大人の旅ならではの楽しみ方。時間に縛られないプランだからこそ、夫婦の“会話と時間”を何より大切にできます。
日常を離れて非日常を満喫「北陸・絶景列車旅」
【モデルルート】
1日目：金沢→（のと鉄道）→和倉温泉・松乃碧泊
2日目：和倉温泉→金沢→（サンダーバードまたはしらさぎ）→大阪・列車雅車泊
3日目：大阪から帰路（観光やグルメも）
このコースでは、北陸の日本海を眺めながら鉄道に揺られ、海辺の温泉地・和倉温泉を目指します。のと鉄道に乗って静かな沿線風景を楽しんだ後は、全室オーシャンビューの「加賀屋別邸 松乃碧」で部屋食と絶景の癒し時間を堪能。2日目には都市部・大阪へ移動し、旅の締めくくりは鉄道愛あふれる「列車雅車」で過ごすという、遊び心あるプランです。
温泉と都会、自然とアート、列車と宿。すべてを楽しめるこのルートは、日常を離れて“非日常”に浸りたい大人夫婦にぴったり。年末年始という特別な時間を、印象深い旅に変えてくれます。
まとめ｜年末年始は夫婦で“癒しの鉄道旅”へ
年末年始、せわしない日常をひととき手放し、大切な人と静かに過ごす時間。それを叶えてくれるのが、冬の鉄道旅です。雪に包まれた車窓の景色を眺めながら、次の目的地を語り合う。列車に揺られる時間が、まるで心を整えるような“癒し”の体験となるのです。
今回ご紹介した宿はいずれも、アクセスの良さに加え、絶景や部屋食といった「大人の贅沢」を楽しめる場所ばかり。忙しさに追われていた日々から一歩離れ、自然や土地の文化に触れながら、夫婦だけの穏やかな時間を紡ぐ旅は、心に残る年末年始の思い出になるはずです。
遠くへ行かなくても、豪華でなくても、「いい時間だったね」と笑い合える——そんな旅こそ、今のあなたたちに必要な贈り物。今年の年末年始は、鉄道に乗って、心あたたまる冬の旅へ出かけてみませんか？
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